[レポート] C-5 『組織として』顧客を理解するインタビュー習慣の作り方 〜継続的ディスカバリーの実践例〜 – プロダクトマネージャーカンファレンス2022 #pmconf2022

[レポート] C-5 『組織として』顧客を理解するインタビュー習慣の作り方 〜継続的ディスカバリーの実践例〜 – プロダクトマネージャーカンファレンス2022 #pmconf2022

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2022年11月02日(水)、プロダクトマネジメントに携わる人たちが共に学び、切磋琢磨するイベント『プロダクトマネージャーカンファレンス2022』がオンライン形式で開催されました。

当エントリでは、ブレイクアウトセッション『『組織として』顧客を理解するインタビュー習慣の作り方 〜継続的ディスカバリーの実践例〜』の参加(視聴)レポートをお届けします。

目次

 

セッション概要

セッション概要は以下の通りです。

[タイトル]
『組織として』顧客を理解するインタビュー習慣の作り方 〜継続的ディスカバリーの実践例〜

[登壇者]
・高石 一樹氏(株式会社タイミー プロダクト本部/Product Manager)

[セッション概要]
現在タイミーではユーザーインタビューを毎日の継続的な営みとして実施する文化が存在し、開始から約半年で約200の回数を重ねてきました。

プロダクトディスカバリーの習慣化・継続化は顧客からのフィードバックサイクルを速め、適切なアウトカムを捉えた開発を支える重要な活動の1つになります。

本セッションでは、部署を横断する形でユーザーインタビューを習慣化するまでの経緯や、そこから得られた顧客理解をプロダクト開発やプロダクト戦略に活用している、継続的ディスカバリーの実践例をお話しします。

(※以上、公式サイトより引用)

 

セッションレポート

自己紹介

  • 株式会社タイミー プロダクトマネージャ
  • サービスの仕組み
    • 働きたい時間と人手が欲しい時間をマッチング

ユーザーインタビュー=強力な顧客理解の営み

  • よくあるインタビューの実情 - 個人の頑張りに依存していたり、単発で終わってしまいがち
    • PM:重要なのは分かっているが、インタビューの企画から実施が重くて中々時間が取れなかったり続かない...
    • リサーチャー:個人として頑張っているが、チームにインサイトを接続することが難しく孤軍奮闘状態...
  • 半年前と比較して、頻度や人数規模等それぞれを強化した体制となっている
    • 組織として継続的に顧客の声を取り込めるように
  • 継続的ディスカバリー(Continuous Discovery)の実践例としてお話したいと思います

想定聴衆

  • チームや組織としてプロダクトの価値提供に携わる全ての方

今日お伝えしたいこと

  • 1.インタビューが組織の習慣になったきっかけと成果の実例
  • 2.プロダクトの成果へ繋げるインタビューのサイクル
  • 3.継続的なインタビューを支える仕組みづくり

1.インタビューが組織の習慣になったきっかけと成果の実例(Why)

  • きっかけとなった課題感
    • POとしての顧客解像度不足(質の高い優先順位付け)を改善したかった
    • プロダクトチームがいつでも顧客と話せる状態を作りたかった
      • 1〜2週間のスプリント内で企画からインタビュー実施まで出来るほどの手軽さは無かった
    • 個人として場数を踏むためにも、顧客志向なチーム作りのためにも「気軽に顧客と話せる場」としてインタビューの仕組みをPMMと作ることに
  • ユーザーインタビュー組織化の軌跡
    • 数多くの経験を重ね、小さく始めた取り組みが結果的に「継続的」「組織的」なものへと成長
  • 嬉しさ(1).組織全体での顧客の共通理解が増え、あらゆる取り組みの方向性が揃う
    • 拡大し続ける組織においても顧客を中心に据えることで部署やチームを一気通貫した課題解決に繋がる
  • 嬉しさ(2).「顧客に聞いてみる」までのリードタイムが圧倒的に早くなった
    • 日頃からインタビューが常態化していることで仮説立案や検証のスピードが向上する

2.プロダクトの成果へ繋げるインタビューのサイクル(What)

  • インタビューの開催頻度
    • 1回60分のインタビューを平均して週に5回。1日1回は誰かがインタビューをしている頻度
  • インタビューの参加者
    • 基本2人1組、PdMやPMMが中心となり幅広いロールのメンバーが参加
  • インタビューから得たインサイト、どうやってチームに共有・活用していますか?
    • よくある例(1):誰にも読まれない議事録と録画
    • よくある例(2):結局伝えるために全て1から説明する
  • 個人の理解からチームと組織の理解へ
    • 多能的な職種からなるチームでは良いプロダクトのアウトプットを出すにはお互いの協業が不可欠
    • いくら一個人だけの理解を深めたとしても、結局はチームの協力が必要となる
    • いかに効率良く質の高い「チームや組織としての理解」を作れるかが重要
  • チームや組織においてインタビューを成果に繋げるための3ポイント
    • (1).原則2人以上で参加
    • (2).参加したメンバーで「協力して」振り返りを行う
    • (3).振り返りでInterview Snapshotを一緒に作る
  • Interview Snapshotを協力して作ることで、インタビューを記憶に刻む
    • 応用例(1).ユーザーストーリーに引用する
    • 応用例(2).プロダクト戦略の顧客セグメントに引用する

3.継続的なインタビューを支える仕組みづくり(How)

  • なぜインタビューを組織で継続することが難しいか
    • 1.インタビューに付随する作業の重さ
    • 2.インタビューへの不慣れ・専門領域の違い
  • 物理的なハードルと心理的なハードルの掛け合わせが習慣化を妨げる
  • タイミーにおけるインタビュー参加までの流れ
    • 毎日固定で設置されているGoogleカレンダーに予定を入れる
    • 当日の時間帯になったらGoogle Meetに入るだけ
  • 参加者がインタビューの実行だけに集中出来る環境を作る
  • 心理的ハードルを落とす:ファシリテーションは出来る人が全力でサポートする

全体まとめ

  • インタビューを組織の習慣にすることでチームや部署を超えた協力が容易になり、インサイトがプロダクトに反映されるまでのリードタイムが圧倒的に短縮される
  • Interview Snapshotを用いることで効率的にインサイトをチームや組織の共通理解に反映出来る
  • インタビューを組織として習慣化するためには徹底的参加ハードルを落とすことが効果的
  • インタビューの仕組み化が重要

 

まとめ

という訳で、プロダクトマネージャーカンファレンス2022のセッション『『組織として』顧客を理解するインタビュー習慣の作り方 〜継続的ディスカバリーの実践例〜』の視聴レポートでした。

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